「お茶ある?」
「冷蔵庫の中にあるよ」
と言って彼は冷蔵庫からお茶を取り出し
テーブルに置いてあるコップに中身を注ぎます。
中身を見ずに!
それは私が使っていたコップだったので、注意します。
「それアイス珈琲が入ってたやつだよ」
「え?大丈夫だよ。同じだし」
・・・同じ?
お茶とアイス珈琲は違います。
共通項はなんでしょう。
私が思いつくのは”飲み物”ということでしょうか。
それとも私の知らない共通項があるのかもしれません。
「だいぶ違うと思うけど・・・?」
「深みが出るし、ちょうどいい」
深み!
確かにお茶に深みは必要かもしれません。
何かのCMで海老蔵も確かそんなことを言っていました。
まぁそれはいいのですが、今回のアイス珈琲にはさらにもう一種ブレンドされていました。
「それ、牛乳も入ってたんだけど・・・」
そう忠告すると、彼もグラスを覗き込みます
「ほんとだ、白く濁ってると思った」
というか、お茶にアイス珈琲に牛乳ミックスの味に気づかない彼は少し舌が麻痺しているのかもしれません。
「まろやかになった」
牛乳でまろやか。
深みが出て、まろやか。
なるほど、それはおいしそうですね。